モノクローム(黒白写真) その2-2 - C-41/CN-16現像BWフィルム ILFORD XP2 400

Camera & Photo

前回は、KodakのBW400CNでしたが、既に終了となり手に入れることは出来ません。現在でも購入できるのが、このILFORDのXP2 400です。 BW400CN の時はKLASSE W で撮影しましたが、今回はNATURA S に詰めていろいろな場所で撮影してみました。
カラーフィルムで撮るときは当然色にも意識を向けながら被写体を見ているのですが、黒白の場合は目に見えている色を消してカタチと光の濃淡で被写体を見ていきます。ただ色の多い場所は赤だろうが緑だろうが色の濃い薄いで、同じ濃度のグレーになってしまって区別がつかなくなったりもします。色の際立つ被写体は素直にカラーフィルムやデジカメで撮っておくことも必要かもしれません。
最初の1枚は名駅前のビルから突き出た看板です。最近少なくなった割にはまとまってあったので撮ってみました。後半にある木々の写真と比較すると非常にフラットな仕上がりになったのは曇天の日の撮影だからです。同様に以下のお店や高架下なども曇天下なので比較的コントラスが低く仕上がっています。
さて黒白ネガフィルムのスキャニングを撮影者以外の人が撮影者の思い描くように仕上げるのはカラー以上に大変だと思います。このような特殊なフィルムが頻繁に現像されるはずもなく、スキャナーもカラーネガと同じようなベース色を持つ黒白フィルムは想定外のはずです。なので出来る限り白飛びせず、黒つぶれのないようにスキャンお願いをして、後で撮影者が撮影時の状況を考慮しながら期待する仕上がりに調整するのが私は良いと思います。実際に掲載した写真も大部分は仕上がり後のデータをややアンダー目に調整しながら撮影時の雰囲気を再現する調整をしました。また若干のトリミングや傾き調整もしています。撮影時に思い描いていたイメージを再現するためにです。

ここからは明治村に持っていた時の写真です。ピーカン時に撮るとコントラスト高く被写体によってはまるで線画や点描のように見えてくるものもあります。それもまた黒白写真の面白さ、と言いたいところですが、デジタルでディスプレイで見ているから余計にそう見える部分もあるように思います。

ここからは公園。とにかく光と影に注目して撮っています。3枚目のカマキリはカマキリを見て貰えるようやや強いアンダーに補正してますので実際の情景とは異なります。
4枚目の写真は黒白にしたらこうなるとは思ってはいなかった1枚です。良し悪しよりも結果の奇抜さを見ていただければと思います。

黒白フィルムを自家現像していれば、少々お高いこれらのフィルムを使用する必要も薄れるのですが、黒白フィルム常用でない人にとってみれば自家現像は結構高いハードルです。お店のカラーネガ現像機で現像出来る手軽さは、私にはアリの選択なので今だに購入できるこのフィルムは大変貴重でありがたい存在と言えます。