OLYMPUS 35DC

Camera & Photo

with F.ZUIKO F1.7 f=40m/m

発売当時はF1.7という明るさの大口径レンズ付きコンパクト35mmカメラとしては世界最小のカメラだったようです。フラッシュ撮影は逆行撮影や日中シンクロもワンタッチで出来る使いやすさを売りにしたカメラでした

各部の名称

主な性能

画面サイズ24×36mm (35ミリサイズ)
レンズF.ズイコーF1.7 f=40mm(4群6枚構成)
シャッターセイコープログラムシャッター
シンクロエレクトロフラッシュ接点とバルブフラッシュ接点の切換え式
ガイドナンバー目盛 10~40(m)、
フラッシュマチックシステム
ファインダーブライトフレームファインダー0.6倍、
パララックス(視度)補正マーク付、
シャッタースピード目盛・絞り目盛表示、
露出不足時警告赤ゾーン付
フイルム装填ELシステム(イージー・ローディング)、
ロックフリーボタン付
フイルム巻上レバー式ワンストローク巻上、
予備引き出し角35°巻上げ角135°、小刻み巻上げ可能、
セルフコッキング、二重巻上防止、二重露出防止
フィルム駒数計順算式、自動復元
フイルム巻戻しクランク式、巻戻しボタンセット式
ピント調節二重像合致式、直進ヘリコイド方式、距離目盛0.85m~∞
露出調節露出計による完全自動調節(EE)、
逆光補正用BLCボタン付(+1.5EV)
フラッシュ調節アクセサリーシューにフラッシュ装置を取り付ける
ことによりフラッシュマチックシステムに自動切換、
日中シンクロ可能
受光部ポイントアイもCds使用
電源水銀電池(JIS・H-D型またはHS-+D型)1.3V 1個使用
EE可能範囲EV5.5(F1.7-1/15秒)~EV17(F16-1/500)、
露出不足時レリーズロック付
フィルム感度目盛 ASA25~800
セルフタイマーレバー式(90)、約10秒
アクセサリーシューコードレス接点付
フィルター径49mmねじ込み式
大きさ・重量114×71×57mm、490g

フィルムを入れる
裏ぶたをあけます。カメラサイドの裏ぶた開閉鍵を下に引いて、裏ぶたを開けます。

フイルムパトローネをフイルム室に納めます。パトローネがフィルム室にスッポリおさまらないときは、フィルム巻戻しノブを左右に手少し回しながらパトローネを入れると、楽に納めることが出来ます。
次にフィルムの先端ほスプールの溝に差し込みます。このときフイルムが傾かずガイドレールの間に正しく収まるようにします。

フイルムを巻き上げます。巻上げレバーでフイルムを巻き上げて、パーフォレーションをスプロケットの歯車にかみ合わせ巻取ります。

裏ぶたを閉じてから念のため巻戻しクランクを起こしてノブが重く感じるまで軽く時計方向に回して、フイルムのたるみをとります。

フィルム駒数計を1にする
フィルムを巻上げレバーで巻き上げてレリーズボタンを押す空写しを、フィルム駒数計の表示が1になるまで繰り返します。

レンズキャップをかぶせたままや暗いところでは、レリーズボタンが押せず空写しが出来ません。その時はカメラ底部にあるグレーのロックフリーボタンを押しながらレリーズボタンを押せばシャッターが切れます。

フイルム感度セット環
フィルム感度をセットします。距離環を至近距離(0.85m)の位置に回して、フィルム感度セット環を繰り出します。装填したフィルムの感度に合わせてフィルム感度セット環を回します。


フィルム感度を合わせれば、あとは絞りもシャッタースピードも自動的に選択されるプログラム式EEのカメラです。

ファインダー表示
ファインダー内には撮影範囲を示すブライトフレーム、近距離撮影時の補正マークの他シャッタースピードと絞り目盛りが表示されています。レリーズボタンをゆっくり押していくと、指針が現れてシャッタースピードと絞りの値を知ることが出来ます。被写体が暗すぎる場合は指針がレッドゾーンを示しレリーズボタンを押してもシャッターが切れません。この場合はフラッシュ撮影が必要になります。

構図とピント
ファインダーを覗き表示されているブライトフレームの内側に被写体を収めて構図を決めます。ピントはファインダー中央の少し明るい長方形の部分の二重像を距離環を回して一致させます。二重の像がぴったりと一致してハッキリ見えるようになった時がピントの合った状態です。

逆光撮影-BLCボタン
カメラ背面の上部、BLCの表示があるボタンは、露出補正に使用します。
被写体が暗く周囲が明るい時にこのボタンを押しながらシャッターを切れば
通常より1.5EV位露出がプラスされます。

被写体のみが明るく周囲が暗い場合
このような場合は、フイルム感度を1~2段上げて合わせると露出が補正されます。
例えばASA100の場合はASA200~400に合わせて撮影をします。
撮影が終わったら必ず元の感度に戻します。忘れると通常の撮影が露出不足になってしまいます。

フィルムの巻戻し
撮り終わったらフィルムを巻き戻します。カメラ底部にある黒い色のフィルム巻戻しボタンを押し込みます。次にカメラ上部の巻戻しクランクを起こして時計方向に回してフイルムを巻戻します。巻戻しが急に軽くなったときにフィルムの先端がスプールから外れましたので巻戻しの完了です。裏蓋を開けてパトローネを取り出します。

セルフタイマー
カメラ前面のセルフタイマーレバーを下に倒しセルフタイマーをセットします。次にレリーズボタンを押すとセルフタイマーが作動して約10秒後にシャッターが切れます。
セルフタイマーのセットはフイルムの巻上げ前でも後でも大丈夫ですが、フイルムを巻き上げずにレリーズボタンを押すとセルフタイマーは動作しますが、シャッターは切れていませんので注意が必要です。

フラッシュ撮影
シンクロ接点はストロボ用とM級あるいはMF級のバルブ使用に切替が出来ます。
ストロボ撮影時アクセサリーシューはコードレス接点付きです。
ガイドナンバーは背面ダイアルで変更できます。カメラ上部に表示されます。

代替バッテリー
水銀電池を使用するカメラの場合、現在は他のボタン電池での代替が必要になります。水銀電池それぞれの仕様にあうアダプターなどもあるようですが、簡単な方法としてはスペーサーとアルカリボタン電池にアルミ箔などで動作させる事が出来ます。
今回はスペーサーとして水道のパッキンとアルカリボタン電池LR44、それにアルミ箔を使用して動作させています。

スペーサーとして使用する水道用のパッキンはちょうど合うサイズがありませんでしたので一回り小さいサイズを購入し切れ目を入れて使用しました。

大きさは問題なく収まりました。ただこのままでは厚みが少しだけ不足しているので、アルミ箔を使って厚みを増やします。

最後に電池フタを閉じておしまいです。

今回は以上です。