OLYMPUS PEN EES

Camera & Photo
オリンパスペンEES:PENシリーズ:オリンパス
オリンパス 技術・デザイン:PENシリーズ:オリンパスペンEESのページです。

各部の名称

フィルム装填
フィルム装填をする前にEEシステム(自動露出調整機構)を解除します。解除の理由は、周囲が暗いとレリーズボタン(シャッターボタン)が押せずフィルムを空送りすることが出来ずスムーズにフィルム装填が出来ない場合があるからです。
EEシステムの解除方法は、ASA環(絞り環)を回してフィルム感度(白い数字)の設定を外し、適当な絞り数値(オレンジ色の数字)の位置にします。
なおフィルムを装填したあとには必ず使用するフィルムの感度に合わせる事を忘れないようにしましょう。

裏蓋の開け方
カメラ底面の裏蓋開閉鍵を起こして反時計方向に止まるまで回します。次に裏蓋をカメラ下方向へスライドさせると裏蓋が外せます。

フィルム先端を巻取りスプールの溝に差し込みます。スプールは回転するのであらかじめ差し込みやすい位置にしておくと楽に差し込めます。先端を差し込んだらフィルムのパトローネをフィルム室に入れます。巻戻し軸がパトローネの軸穴の中に入るように入れます。
フィルム巻上げギヤーを回しフィルムのパーフォレーションがスプロケットの歯にかかるようにして、巻上げギヤーを止まるまで回し、シャッターボタンを切りフィルムの上下のパーフォレーションがスプロケットの歯にかかるまでフィルムを送ります。

この状態で裏蓋をかぶせます。巻戻しノブのクランクを起こし矢印の方向に動かなくなるまで軽く回して、フィルムのたるみをとります。次に巻上げギヤーを回しシャッターボタンを押します。この空写しを3回繰り返します。このとき巻戻しノブが先の矢印と反対の方向に回っていれば、フィルムが正しく巻き上げられています。

フィルム枚数計を入れたフィルムの枚数の2倍の数字に合わせます。枚数計のセンターのダイヤルを指の腹で回転させて合わせます。

次にASAダイヤルを回して、入れたフィルムの感度に合わせます。ASA=ISOです。ISO100のフィルムならASA100の位置に合わせてください。
EESはレンズに距離環がありますので、通常は人型三人の赤いマークを指標の位置に合わせます。3m前後にピント位置が来ます。
人型一人の黒いマークを指標に合わせると1.2m前後にピント位置がきます。ポートレートなど近距離で撮影する場合に使用します。
山型の黒いマークの位置は風景写真などに使用します。ピント位置は15mです。
なおこの距離調節環はマークを越えて動きます。人型一人のマークを越えて止まった場所は90cm、山型のマークを越えて止まった位置は∞になります。

※ EEの場合は距離環がなく完全固定焦点なのでこれらの操作は不要です。

ファインダー
ファインダーをのぞくと白い枠が見えます。撮影は被写体がこの白い枠の中に入るようにして撮影します。枠の上部に左右から短い線が出ていますが近距離で撮影する場合は被写体がこの線の内側に入るように撮影します。
赤い警告マーク
被写体が暗すぎるときは下の写真の右側のように赤い警告マークが下から現れシャッターを切る事が出来ません。この場合はフラッシュが必要になります。また明るすぎる場合も同じように赤い警告マークがでます。その時はフィルターを使って光の量を調節して写します。

撮影が終わったら
フィルムを巻き戻します。フィルムの終了はフィルム枚数計か、巻上げギヤーが動かなくなることでわかります。カメラ底面のフィルム巻戻しボタンを押し込みながら、フィルム巻戻しノブのクランクを回してフィルムを巻き取ります。フィルムを巻戻している間はノブが重く感じますが、フィルムの先がスプールから外れると急に軽くなります。巻き戻しが終わったら裏蓋を外しフィルムを取り出します。

主な仕様

レンズDズイコー F2.8 f=30mm
シャッター1/30秒、1/250秒、X接点
ファインダーブライトフレームファインダー
フィルム巻上リヤー・ワインディング・システム
セルフコッキング、自動巻止、二重露出防止、二重巻上防止
フイルム巻き戻しクランク式
撮影駒数計残数式
焦点調節3点調節式
露出調節露出計による自動調節(EE)
自動調節フィルム感度ASA10~ASA200
フラッシュ撮影用手動絞りF2.8~F22
裏蓋開閉裏蓋取外し式

EEカメラの露出補正
ASAダイヤルの調整で露出補正をすることが出来ます。
〇逆光などの場合に被写体が黒く影になってしまいますが、ASAダイヤルの数値を通常よりも低く設定するとプラス補正が出来ます。
〇暗い場所から明るいところを撮影する場合に明るいところがオーバー露光になる場合がありますが、その場合は、ASAダイヤルの数値を通常よりも増やすことによりマイナス補正が出来ます。