新型コロナ禍で予定していた撮影が出来ずカメラに詰めたままだったのですが、とりあえず1本撮り切ってみることに
LomoChrome Metropolisは、Lomographyが、2020年より販売しているネガカラーフィルムです。 開発から販売までの経緯はいろいろネットで出ているので割愛。このフィルムは一般的なデイライトタイプのフィルム(5500K)で、通常のカラーネガ現像処理のC-41で現像が出来ます。
現像後のフィルムはベース面が一般的なオレンジ色ではなく、どちらかと言えば黒白のフィルムのそれに近い仕上がりで一部の色を除けば、その中に潜在的に色が残されている印象です。従って発色は独特となりプリントあるいはデータ化するためのスキャン時にする色補正は使用する機器に応じて調整が必要です。特に強力に色補正が出来る機器においては、ロモグラフィーがこのフィルムの特長として上げている強いコントラスト、低い彩度、イエロー系やグリーン系の発色などを意識して仕上げると、このフィルムを使用する価値が出てくるように思われました。
フィルム種類 | カラーネガフィルム |
サイズ | 35mm(135)※他に120、110有 |
撮影コマ数 | 36枚撮り(フルサイズ) |
フィルム感度 | ISO100-400 |
DXコード | なし |
現像処理 | C-41 |
メーカー | ロモグラフィー |
今回撮影にはEOS-1nを使用しました。というか予定していた撮影ではレンズ交換の出来る1眼レフが必要だったのでこのカメラにフィルムを詰めていました。もちろんこのフィルムはDXコードがないので任意で感度設定が出来るということもこのカメラを選択した理由のひとつです。高機能のコンパクトフィルムカメラでは多くの場合フィルムの感度設定はこのDXコードによって自動化されています。これらのカメラではDXコードがないとISO100になるものが多いようですが、中には DXコードがないフィルムは使用出来ないカメラもあるようですので注意が必要です。
このフィルムはISO感度が100から400まで設定可能とあるので撮影途中で感度を切り替えることも考えていましたが、結局のところ最初に設定したISO400のまま撮り終えてしまいました。次回はチャレンジします。
データ化は富士フイルムのSP3000を使用しています。自動で補正をかけてしまうと強い補正がかかって、粒状性はともかくカラーバランス的には一般的なネガカラーフィルムに近い結果になってしまいました。かといって自動補正を切るとトンでもない色になってしまうので、補正をかけつつロモグラフィーがこのフィルムの特長として挙げている仕上がりを意識してスキャンをしてもらった結果です。
ホームページ掲載にあたり、傾きの調整や不要物カットのためのトリミングと画像のサイズ変更をしていますが、その時点では色の調整は一切していません。
最初の4コマは栄オアシスからロフト付近で撮影。メトロポリスってなんだった・・・と自問自答しながら
これも栄オアシスのバスターミナルですが、先の撮影とは別の日です。晴天下で通路に写る影とのコントラストが面白そうだったのでこれだけ撮影しておきました。
これは名古屋駅前、もう少し色が、特に赤い被写体を入れておきたくて撮影したものです。
フィルムの残りを撮り切るために出向いたついでに鶴舞公園にて、花壇に咲くひまわりも独特な仕上がりになりました。
今回は以上です。
このフィルムは一時、富士フイルムの現像所では現像出来ないと言われてしまったことがありました。ロモグラフィーも含めていろいろ確認したところ結論としては富士フイルムのカラーネガ処理でOKということになりましたので、現在はダイヤモンドカメラ・シュシュメイチカでも店頭での現像処理をしています。
このフィルムを持っていけばたぶんメトロボリスっぽく仕上げて貰えるとは思いますが、一応一言メトロポリスっぽく仕上げて欲しいと伝えるのが良いかもしれません。