Konica 現場監督 WB 工事専用カメラ レンズシャッター式AF全自動カメラ
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このカメラ発売当初から知ってはいましたが、工事専用カメラとあるとおり私には関係の薄い商品でした。数年前にに女子カメラ層の中でこのカメラを好んで使用している人たちが少なからずいることを知りました。それはその年に入社した新人さんが常用していたからです。シャンクでも度々見かけていたのですが、何せ使われる場所が場所だけに傷だらけでしかも泥まみれだったりして、到底精密機器の扱いをされていたとは思えず、ましてジャンク品が動くとは思えませんでした。一方で程度の良いものは「えっ!」と思うほど高額で試しに買ってみるか・・・とはいきませんでした。で、今回手に入れたカメラはジャンクでしたがショーケースの中にあり、見ていただいてお分かりのように比較的綺麗でした。ただし動作未確認と表示されていました。価格は、まあジャンク価格と言ってよい範囲、でも全く動かなかったら痛いなあと思いつつ購入してきました。
一通り清掃して電池を入れます。最初はウンともスンとも言いませんでしたが、程なくして独特の起動音を発して液晶に表示が、「おっ!」使えるか? と思ったのですが、シャッターは落ちない。じゃあフィルムを入れてみようと裏蓋を開けて装填。裏蓋を閉じてもローディングしないので、パワースイッチを押したらカウンター1までロードしました。が、やっぱりシャッターが落ちない。ほぼ諦めて自棄になりとにかく何度もシャッターを押すうちに1回だけシャッターが切れたのです。これは、もしかしたら、と淡い期待を抱きつつピント合わせとか、ストロボの充電時間とか、シャッターのタイミングとか、あれこれ触っているうちに徐々に普通にシャッターが切れるようになりました。
たぶん1994年2月に出された現場監督WBだと思うのですが、1か所取り扱い説明書に記載されている内容と異なる部分があるんですよ、撮影表示パネルに遠景マークがあるんですが、取説は山のカタチ、私のは∞マークがでます。1993年のNEW現場監督の表示が∞なんですが、外観は明らかに1994年モデルですよね、不思議
以下2020年4月に追記更新しました。
各部の名称
電池を入れる
電池室カバー開閉ノブをOPENの方向に回して電池室のカバーを外します。電池を入れたらカバーを取り付けてノブをCLOSEの●印に合わせるとカバーがロックされます。
フィルムの装填
カメラサイドのある裏ぶた開閉ノブを矢印の方向に回して裏ぶたを開けます。
パトローネをカチッと音がするまで押し入れてフィルムが平らに出るようにします。
フイルムを少し引き出してフィルムの先端をカメラの先端マークに合わせるようにします。その時にフィルムのパーフォレーションとカメラのスプロケットの歯が合っていることを確認し、裏ぶたを閉じます。
裏ぶたを閉じてパワースイッチを押すとフィルムが1枚目の撮影位置まで自動で送られます。フィルムが送られていないときはフィルムカウンターが0のまま点滅しますので、フィルムを入れなおしてください。
ファインダー
ファインダー接眼部を覗くと撮影範囲フレームが見えます。撮影するものをこの範囲の内側にします。近距離で撮影する時は近距離補正マークの内側にします。真ん中にあるオートフォーカスフレーム内の被写体を測距します。
ランプ表示
緑ランプ (点灯) AE=自動露出 / AF=オートフォーカスのロック完了、(点滅) 近距離警告
赤ランプ (点灯) フラッシュ発光、未充電時、(点滅) 低輝度警告
撮影
シャッターボタンを半押しにすると緑ランプが点灯し、ピントが合います。
※ 緑ランプが点滅したときは、被写体が近すぎてピントが合わない警告です。シャッターがロックされます。
※ 緑ランプと同時にセルフタイマーランプが点灯して写される側もピントがあった事がわかります。
シャッターボタンを押し込むとシャッターが切れ、撮影が終わるとフィルムが自動で送られます。
※ 撮影後に電源ONのまま放置しても約30分後に自動的に電源はOFFになります。
シャッターボタンを半押しして緑ランプと赤ランプが点灯した場合は、フラッシュが自動発光します。
モード切替
被写体に応じて撮影方法を選択します。モードスイッチを押すと、撮影表示パネルに5つのモードが順次表示されます。一般的な撮影は①最初にパワースイッチをONにした状態で撮影できます。
②フラッシュONではフラッシュが常時発光します。日中シンクロ撮影と夜間や暗いところではスローシャッターシンクロ撮影になります。
③フラッシュOFFではフラッシュが発光しません。フラッシュ禁止場所での撮影などで使用します。1/4秒までのフラッシュなし自動露出撮影となります。
④セルフタイマー撮影では、シャッターを押すとセルフタイマーが動き約10秒後にシャツターが切れます。
⑤遠景モードは、ピントが遠景に固定されるモードです。ガラス越しの遠景を撮影するときなどで使用します。
フィルムの取り出し方
フイルムを最後まで撮影し終わると自動的にフィルムは巻き戻され、巻戻し完了で停止します。フィルムカウンターの0が点滅しますので、それを確認してフィルムを取り出します。
撮影途中で巻き戻す時はモードボタン横のRスイッチを付属ストラップの突起部などで押すと巻戻し出来ます。
形式 | レンズシャッター式AF全自動35mmカメラ |
画面サイズ | 24×36mm |
レンズ | コニカレンズ、35mm F3.5(3群 3枚構成) レンズ前面に防塵ガラス |
パワースイッチ | 電源ONでオートローディング・シャッターロック解除・液晶点灯 30分後自動的に電源OFF、電源残量マーク表示 |
シャッター | プログラム電子シャッター、電磁レリーズ、1/4秒から1/280秒 2秒バルブ付 |
焦点調節 | 赤外線ノンスキャンアクティブ式自動焦点、撮影範囲0.8m~∞ |
露出連動範囲 | ISO 100・EV5.5~EV16.5 |
フィルム感度 | 自動設定(ISO25~ISO3200) |
フィルム給送 | 電動式、パワースイッチでスタートするオートローディング、自動巻き上げ、 フィルム終了でオートリターン、巻き戻し後自動停止、途中巻き戻し可能 |
フィルムカウンター | 順算式、液晶パネル表示 |
電源 | リチウム電池 2CR5 6V 1個 |
防水 | JIS保護等級7 |
実際の撮影例は次の頁です。