オリンパス OM-10 は1979年に発売されたアマチュア向けのAE一眼レフカメラです。機能としてはOM-2からマニュアル撮影とストロボによるTTLダイレクト測光を除き低価格化を図った製品なのだそうです。
電子制御式一眼レフカメラということで電池を入れないとシャッターは切れません。
上部巻取りレバー側の電源レバーをONにすると、ファインダー内のシャッタースピードに光がつきます。レリーズボタンから手を離し約90秒すると光は自動的に切れ、レリーズボタンに軽く触れると再び90秒間光がついてシャッタースピードを確かめることができます。
電源レバーOFFの位置では、光はつきませんがそのままシャッターを切ると、シャッターの開いている間だけ電源が流れ、適性露出の写真が写せる・・・と使用説明書には記載があります。
ONの位置で電気が切れるのはオートパワーオフということでしょう。しかしOFFの位置でもシャッターが切れて適正露出になるというのは、今では無い? 機能だと思います。気が効きすぎて間が抜けているような気もしますが・・・では使い方の前に
各部の名称を
レンズの着脱
レンズの取り付けはボディのマウント環にある赤い点とレンズのマウント環の赤い点を合わせて差し込み時計方向に回転させてカチッと音がするところまで回してロックします。
レンズの取り外しは、レンズの着脱ボタンを押しながら反時計方向にレンズを回転させて回転が止まったところでレンズを取り外します。
電池を入れる
ボディ底面り電池フタをコインを使って反時計方向に回して外します。ボタン電池2個をプラスを上にして入れフタを閉めます。
電池のチェック
切替ダイヤルをCHECKの位置にするとカメラ前面のチェックランプが点灯しピーという音で電池の有無の確認が出来ます。光と音が出ないときは電池の入れ方が間違っているか、電池の残量がなくなっています。入れ替えるかあるいは取り替える必要があります。
フィルムの装填
裏ぶた開閉巻戻しノブを引き上げて裏ぶたを開きます。
フィルムを入れます。フィルムの先端を巻取りスプールの溝に差し込みます。この時フィルムの先は出しすぎないよう入れましょう。そしてフィルムがひと巻きされるまで巻き上げます。スプロケットの歯とパーフォレーションを合わせフィルムのたるみをとってから裏ぶたを閉めます。
フィルム駒数計が1になるまでから写しをします。
フィルム感度をセットします。
今回はNATURA1600を入れましたので1600の位置にしてあります。
撮影
通常撮影時はモード選択レバーをAUTOに合わせ、切替ダイヤルをONにします。あとは状況に応じて絞り環で絞りを選択して撮影します。
セルフタイマー
切替ダイヤルの指標を矢印方向の停止する位置まで回転させます。そしてシャッターを押すと光が点滅しピッピッピッと連続音がして約12秒後にシャッターが切れます。使用後は切替ダイヤルを元に戻しておきます。
フィルムの巻戻し
フィルムを撮り終わったら電源をOFFにします。そして巻戻しクラッチを回します。
巻戻しクランクを起こして矢印の方向に回転させてフィルムを巻き戻します。巻取りが軽くなったらノブを引き上げて裏ぶたを開きフィルムを取り出します。
主な仕様
型式 | 電子制御式35ミリ一眼レフカメラ |
画面サイズ | 24×36ミリ |
レンズ交換 | オリンパスOMマウント、バヨネット交換式、ズイコー交換レンズ群装着可 |
シャッター | 電子制御式フォーカルプレンシャッター、高速側制限装置付 |
シンクロ接点 | X接点、ダイレクト接点のみ |
自動露出制御 | 型式/絞り優先自動露出制御電子シャッター 測光方式/TTLダイレクト測光 測光範囲/2秒〜1/1000秒(EV.-0.5〜18) (ASA 100、F1.2、常温常湿) 露出補正/±2EV |
マニュアル撮影 | マニュアルアダプター装着によりマニュアル撮影可 1〜1/1000までの11段切替 モードレバーMANUAL ADAPTERの位置で1/60のマニュアル撮影可 |
フィルム感度 | ASA25〜1600 |
電源 | 1.5V LR44(A76)アルカリ電池2個か、SR44(G-13)銀電池2個使用 |
ファインダー | ペンタプリズム式広視野ファインダー |
フィルム巻き上げ | レバー式、小刻み巻上げ可能。巻上げ角130°予備引出角30° ワインダーによる巻上げ可能(巻上げ速度0.3秒) |
セルフタイマー | 電子式セルフタイマー約12秒 |
アクセサリーシュー | 固定式。ダイレクト接点式 |
マニュアルアダプターの使い方と実際の撮影例は次の頁です。